■  長い培養期間



その後1975年になって、以前から尿素を分解して二酸化炭素とアンモニアを産生すると分かっていたウレアーゼという酵素が、胃粘膜にあることがはっきりし、塩酸が胃粘液層に侵入しないかが解明されました。ウレアーゼのアンモニアが防御的役割を果たしていると考えられたのです。ですが、胃粘膜についての研究が遅れ、胃粘膜の細菌ウレアーゼの関連は解明にはまだまだでしたし、ラセン菌の培養もまだ実現しませんでした。

1982年、オーストラリアで、初めて、テトラサイクリンという薬剤を投与された患者が、14日後には胃炎で痛んでいた症状が改善され、組織からも胃炎像が消えていることが判明したのです。ですが、まだ、ラセン菌の培養はできませんでした。ところが、偶然にも、培養期間が5日間になった休暇明けの日に、人体から取ったラセン菌が培養されていたのです。こうして、ピロリ菌は増殖が遅く、培養に時間がかかる細菌であることがわかったのです。

その後、1994年 胃癌や胃潰瘍の原因がストレスだけではなく、病原体にピロリ菌が挙げられました。これは当時仮説でしたが、いかに可能性はあるとされても、当初は疑われたのは当たり前だったかもしれません。そのため、マーシャという、このオーストラリアの医者は自らがピロリ菌を飲んで実験をしたのです。マーシャは急性胃炎を起こし、仮説の一つは証明されました。

そのほかにも、胃潰瘍と慢性活動胃炎を起こす自飲実験を行う医者もおり、ピロリ菌は明らかに得粘膜の障害を起こすことが証明されたのです。こうしえ、ピロリ菌の除菌に成功し、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の再発がほぼ抑制されることも明らかになりました。同年、動物実験で胃癌の発生に成功し、ピロリ菌が発がん物質であることが認められたのです。日本では、2000年11月より日本でもピロリ菌の診断と治療が胃潰瘍や十二指腸潰瘍の場合にのみ、健康保険が適用されるようになりましたが、これは、難治性潰瘍、再発性潰瘍で悩んでいた患者にとって、非常にありがたい措置だったのです。

  

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