■  どのような病気の治療に?



  ピロリ菌の成分が複雑にからみ合って、病気の発生や進行に関係する
  と言われています。その中でも、特に空砲化毒素という物質が、
  潰瘍の発生に大きく関与しているのです。まだまだ検討段階ですが、
  胃炎、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がん、胃MALTリンパ腫など、
  胃を中心とした病気の発生や進行に関係があるとされています。

  @胃潰瘍、十二指腸潰瘍は、保険が適用される唯一の病名です。
   海洋に場合は、再発の可能性が高く、完治することが不可能と思わ
   れていたのですが、除菌することで、再発は極めて減少したのです。
   特に十二指腸潰瘍で、この効果が高いです。

  A胃MALTリンパ腫は除菌治療を勧められる病気です。正式名称は
   あまり聞きなれませんが、さほど悪性ではないと考える胃悪性リンパ
   腫のことです。除菌治療が一番効果があり、改善した場合の長期予後
   も良好です。

  B胃炎のうち、萎縮性胃炎は除菌治療が望ましい病気です。
   ピロリ菌が胃の中に入ると、急性の胃炎となり、長い間に委縮性胃炎
   になります。加齢には関係なく、ピロリ菌だけで発症するものですが、
   慢性胃炎の場合には、それ以外に、加齢、塩分の取りすぎ、アルコール
   の飲みすぎ、タバコ、野菜不足など、多くの原因があります。

  C胃がんは世界的に見ても、日本では数が多いですが、1994年に
   ピロリ菌が胃がんの発がん物質だと認定されました。まだ、不明な点
   は多いですが、研究レベルの高さから見て、胃がん予防にピロリ菌の
   除菌は大きな効果があるとされています。

  D胃過形成性ポリープは、よくある両性のポリープです。
   除菌治療が望ましく、成功率はほぼ70%になります。

  そのほかに、ピロリ菌の除菌治療が検討されている病気として、
  Non-Ulcer Dyspepsia(NUD)、胃食道逆流症(GERD)、特発性血小板
  減少症(ITP)、慢性蕁麻疹、小児の鉄欠乏性貧血、虚血性心疾患、
  偏頭痛、ギランバレー症候群などが挙げられます。どんどんと研究が
  進むことを期待したいですね。


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